離職問題に取り組んだ4年間から学んだこと

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離職率について

 

4年くらいでしょうか?『社内の離職率を下げる』というテーマを元に仕事をしております。そろそろ自分の思考整理も踏まえてブログに残しておこうと思い、ツラツラと書いていきます。最初のテーマ。なぜ離職を下げなくてはいけないのか?この理由は人が辞める事により企業が被るダメージがでかすぎるからに他なりません。美容室の売り上げの公式でよく使われる

客数×客単価

これから考えると、このどちらにも大きくかかわるものに再来率というものがあります。客数を分解すると

  1. 固定客
  2. 新規客

の二つに分かれますがオープンして一年以上経過しているサロンで考えると新規客より固定客が多くなりますよね。この固定客の再来率が一瞬で下がるのが「スタッフの離職」となります。スタッフが辞める事によりそれがスタイリストならその子についていた顧客の失客。アシスタントならば予約枠の減少により希望の時間に予約が取れないなどの理由での失客。そして客数が減る事により利益減少に向かい事業として投資する事が難しくなっていきます。当たり前の話ですが

離職数〈入社数

とならなくては事業規模を拡大していく事が出来ず逆に縮小傾向に進みだします。生涯マンツーサロンでやっていくや夫婦サロンでやっていくと決めているサロンには該当しませんが、少数でもスタッフを雇用する流れでやっているサロンは事業規模を拡大する事を諦めた瞬間必ず事業規模は縮小へと向かいます。現状維持は衰退ってよく耳にすると思いますがまさにそれで、今を継続する事は不可能なんです。そんな事はない!!現状維持だってできるはずだ!って僕も思っていた時代がありましたが、自分が止まっている時に、周りは前に進みます。進化していくんですよね。今はあたっている戦略も数年すれば当たり前になっていたり古いものになっていく。そして少数精鋭という響きにあこがれたりしますが、少数というのは多様性が存在せず、単一の要因で事業が破綻する可能性を大きく秘めている事になります。

だからこそ事業を興し、人を雇用した以上必ず事業規模拡大というのは切っても切れないものとなります。それをする上で起業として最も大きな失敗というのが「離職」になるわけです。

売上とスタッフ数の関係性

 

離職を減らしましょうって話をするとたまに、スタッフが増えても人件費がかかって利益が減る。なんてことを言われる事があります。これは単純に経営をちゃんと行っていない経営者の言葉だと思うんです。経営をちゃんと行うとは経営を分解して考えると

  • 経営戦略
  • マーケティング
  • ファイナンス
  • アカウンティング
  • オペレーション
  • 組織論

の6つに分解され、経営とはこれら全てを行わなくてはいけません。横文字でかくと難しく見えるので簡単に説明すると「自分達はどんなお客様に来てほしくその人たちに来てもらう為にどんな集客をして、それをする為に銀行からお金借りてそして投資して、色々失敗したことから学習して同じ失敗をしないよう仕組みを作り、そしてより多くのお客様に喜んでもらえるようスタッフを増やす」という事になります。スタッフが増えても売り上げが上がらないのは経営戦略&マーケティングを行っていない。もしくは利益を貯め、決算書を綺麗にし、借り入れできる状況を作れていないのかもしれない。もしくはもしくは失敗から何も学ばす仕組みがない為、人が育たないのかもしれません。

人が増える事で本来売り上げと利益は上がるはずですが そこに変化がない(売り上げが上がらない)もしくは下がる(利益が下がる)という場合、経営トップ自らが経営を学びなおしましょう。

離職理由ナンバー1

 

今まで色々な美容室の離職問題を見てきて、人が辞める理由ってのをたくさん見てきました。人が辞める一番多い理由ってなんだと思います?給料?拘束時間?美容師としての方向性?色々あります。中には入社前に聞いていた給料と全然違ったとか、就業時間が聞いていたのと全然違うなんてのもよくありました。でもこれららの理由で辞める人ってあまりいないんです。これらがきっかけになる事は沢山ありますが、これらが直接の原因となって退社するって実はあまりないんですよ。じゃ―なぜ辞めていくのか?最大の離職理由、それは

人間関係なんです

これどういう事か?例えば前出した聞いていた給料と違うとかがあるとするでしょ?これを疑問に思って店長やオーナーに聞いてきますよね?「最初聞いてた給料と違うんですが」って。その時の対応で人が辞めていくっていうケースが殆どなんです。この疑問に対し相手が納得する対応をすれば、いいのですが、殆どのケースでうやむやに終わらせる人が多いんです。店長に多いのが「自分に聞かれてもわからない」とか「今度聞いておく」といったまま何もことが進まない。直接経営者に言った場合「最初に説明した通りです」とか「色々ひかれてそうなります」とか答えると、言われた本人にいてみたら「疑い」の感情しか抱かなくなります。そしてそれを専門学校の友達に相談したり、インスタなんかで楽しそうに仕事をしている同じ年位のスタッフの投稿や、頑張っているスタイリストの投稿を見た時に、隣の芝生が青く見えだす。そして同期の子からうちの会社おいでよ。ちゃんとしてるよなんて言われて辞めていきます。怖いですねぇー。

 

もしくは先輩が毎日愚痴を言っているサロンなんかだと、先輩の愚痴を聞くのが辛くなって辞めていく。ひどいところなんかは店内でいじめ問題なんかあったりするけど、上が特に何もしないなんて事も聞いたりします。そういう人間関係に嫌気をさし人はそのサロンは去っていくという決断をするわけです。

特にこの時代SNSの発達により、自分達の環境と周りの環境を簡単に比べれるようになりました。だからこそ自分達が育った環境を、自店のスタッフに押し付けてはいけません。自分達の時は休みも取らず働いたとか、休憩なんて取った事がない、夜は終電までレッスンしていた。だからお前たちもそうしろ!はただの老害認定されてしまいます・・・

こういう話をするとレッスンしないと上手くなれないとかいう人出てくるんですが、うまくなりたい子はほっといてもレッスンします。俺らの時代はな!っていうのではなく、今の自分の背中を見せてあげましょう。

昔は終電までレッスンしていた→今は終わったらそそくさと返る先輩

自分達は休憩も取らず働いていた→みんなが掃除している時にバックルームでスマホいじってる先輩

休みも取らず働いていた→誰より先に公休を決める先輩

人が一番興味のない話それは あなたの過去の栄光話です。過去を見せようとするのではなく、是非今を見せてあげましょう。

スタッフがレッスンしないと嘆くのではなく、自分がレッスンすればいい

スタッフが働かないと嘆くのではなく自分たちが率先して働けばいい

これだけでスタッフが先輩を見る目180度変わります。よく言う話ですが、人に他人を変える事はできません。自分が変えれるのは自分の今日の行動だけ。よりより人間関係を作るためには、人にしてほしい事は自分がやる。これにつきます。離職理由に最も多い「人間関係」ここを円滑に進める事を是非取り組んでみて下さい。

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